保育園で、わが子が他の子に怪我をさせられて帰ってきた――。
その知らせを受けたときの、あのざわざわした気持ち、よくわかります。
相手の親御さんからは何の連絡もなく、保育園から簡単な説明を受けただけ。
「これって普通なの?」「親として何か言うべきなの?」「もしかして泣き寝入り…?」
そんな不安と怒りが渦巻いて、どう動けばいいのか分からなくなってしまいますよね。
私も以前、同じような経験をしました。
すぐに答えが見つからず、モヤモヤした気持ちを抱えながら過ごした日々を今でも覚えています。
この記事では、
- 相手から謝罪がないときの対応方法
- 慰謝料の考え方や現実的な選択肢
- 今後の園生活を穏やかに続けるための工夫
私自身が悩みながら調べ、少しずつ気持ちが落ち着いていった経験をもとに、
同じように戸惑っている方の助けになればという思いでまとめました。
この記事が、今のあなたの不安を少しでも軽くし、
「どうすればいいか」が見えてくるきっかけになればうれしいです🍀
相手の親から謝罪がない…どう対応すればいい?
わが子が怪我をして帰ってきたとき、いちばん最初に頭をよぎったのは
「相手の親はどんなふうに思っているんだろう?」という疑問でした。
でも、何の連絡もない。
それどころか、先生からも「相手の方には特に伝えていません」という言葉が返ってきて、
怒りと困惑が一気にこみ上げたのを覚えています。
同じように、「謝罪がないのはおかしい」「こちらから動くべき?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、そんな時にまず知っておきたい考え方と、冷静に取るべき行動についてまとめました。
連絡がないのはよくあること?それとも問題?
謝罪がないと「無関心なの?」「うちの子が軽く見られてる?」と感じてしまいますよね。
でも実は、多くの保育園では保護者同士の直接のやり取りを避ける方針があることをご存知ですか?
私のときも、「個人間の連絡は控えてください」と園から言われ、
相手の親御さんに連絡したくてもできない状況でした。
最初は「えっ、それって不自然じゃない?」と戸惑ったのですが、あとでトラブルを防ぐためだと聞いて納得できました。
つまり、謝罪がない=相手が悪意を持っているとは限らないということ。
まずは、園の方針や対応フローを確認するところからはじめるのが大切です。
園を通じて確認・対応をお願いする方法
気になる場合は、保育士さんや園長先生に状況を確認してみましょう。
このとき、「謝ってほしい」と感情をぶつけるのではなく、
「お相手の保護者の方にはこのことが伝わっているのでしょうか?」
といった、状況を冷静に知りたいというスタンスで聞くと、園側も丁寧に対応してくれるはずです。
私自身、先生に「実はお相手のお母さんもとても心配されていて、園からお伝えする形をとる予定です」と聞いて、
“謝罪がない=気にしていない”ではなかったことにホッとしたのを覚えています。
直接コンタクトを取るのはNG?気をつけたいマナー
「もう我慢できない!」と、SNSやクラスLINEで相手にコンタクトを取りたくなる気持ち…よくわかります。
でも、直接連絡をとることは、園の規則に反するだけでなく、関係を悪化させてしまうリスクも高いです。
実際、私の知人は勢いで連絡をしてしまい、
「保護者トラブル」として園から両者に指導が入り、かえって気まずくなってしまったそうです。
子ども同士の関係をこれからも考えるなら、感情的なアクションは避けるのが得策。
園のルールを守りながら、信頼できる第三者(保育士さん)に橋渡ししてもらうことが、お互いにとっても一番安心な道です。
【結論】保育園で怪我をさせられたとき、親はまず何をすればいい?
感情が大きく動く出来事だからこそ、最初の対応を冷静に行うことが、その後のトラブル回避にもつながります。
ここでは、私が実際に経験して「これはやっておいてよかった!」と感じた行動をもとに、親としての基本的なステップをまとめました。
まずは冷静に状況を確認し、保育園の対応を聞く
怪我の報告を受けたとき、最初に大切なのは「何が起きたのか?」を正しく把握することです。
私の場合、お迎えのときに先生から「お友だちとのやりとりで少し叩かれたようで…」と軽く説明を受けたのですが、
家で見たら頬に赤みが残っていて、想像以上に痛そうでショックを受けました。
その場では頭が真っ白になりかけましたが、
「どこで、どんな状況で、先生は見ていたのか?」と落ち着いて確認するように意識しました。
責めるような口調ではなく、「詳しく教えていただけますか?」と尋ねることで、先生も丁寧に説明してくれましたよ。
怪我の状態を記録する・医師の診断を受ける
目に見える傷がある場合は、すぐに写真を撮って記録しておくことをおすすめします。
特に皮膚の赤みやあざなどは、数日経つと消えてしまうこともあるので、早めの記録が安心です。
私は念のため、かかりつけの小児科に連れていきました。
診断は「軽い打撲で問題なし」だったのですが、お医者さんに見てもらえたことで自分自身も安心できましたし、
園とも冷静に話ができました。
万が一、後から慰謝料などの話が出たときにも、医師の診断や写真があるとスムーズに進みます。
園からの説明内容はメモを残しておこう
私が実際にやってよかったと思ったのが、先生から聞いた内容をその日のうちにメモに残すことです。
口頭の説明は時間が経つとあいまいになってしまいがち。
「言った・言わない」にならないように、日付入りで簡単な記録をつけておくと安心です。
連絡帳に記載がある場合は、写真に撮って保存しておくのも◎。
感情が揺れる場面だからこそ、客観的に振り返る材料があると心が落ち着きます。
どうして怪我トラブルは起きるの?保育園でよくある事例と背景
冷静になって考えてみると、「どうしてこんなことが起きたのかな?」と原因を知りたくなりますよね。
ここでは、保育園で起きやすい怪我の事例や、子ども同士のトラブルが起きやすい背景についてまとめました。
よくあるケース:叩く・噛む・押すなど
保育園での怪我の多くは、お友だちとの接触が原因で起こるものがほとんどです。
たとえば、
- おもちゃの取り合いから手が出てしまう
- 順番を待てずに押してしまう
- 感情のコントロールができず噛んでしまう
など、一方的な“いじめ”ではなく、幼児特有の発達段階による衝動的な行動が多いのが実情です。
私の娘も、お友だちと滑り台の順番でちょっと揉めてしまい、
「押されて転んだ」と言って膝をすりむいたことがありました。
当時は「ちゃんと見ててくれたのかな…」と不安になりましたが、
先生から「その場で両方の子に声をかけ、状況を見守っていました」と説明があり、
“悪意のある行動ではなかった”と知ることで少し気持ちが和らいだのを覚えています。
年齢や発達段階によるトラブルの特徴
3〜5歳ごろの子どもは、まだ言葉で気持ちを伝える力や自己コントロールが発展途中です。
そのため、ちょっとしたことで怒ったり、思わず手が出てしまうことも珍しくありません。
特に、
- 気持ちをうまく言葉で表せない子
- 自分の思い通りにならないと感情が高ぶりやすい子
- 初めての集団生活に慣れていない子
などは、トラブルに巻き込まれたり、つい相手に強く出てしまう場面が多くなりがちです。
実際、先生から「まだこの年齢では“叩いたら相手が悲しい”ということが実感できていない子もいます」と聞いたとき、
大人の価値観で見ないことも大事なんだなと気づかされました。
保育園の基本的な対応フローとは
多くの保育園では、トラブルが起きた際、
- まずは現場の保育士が両者の様子を確認・対応
- 必要に応じて怪我の手当てや連絡帳への記載
- 状況によっては園長や主任が保護者に説明
といった対応フローをとっています。
ただし、園によっては「保護者同士を直接関わらせない方針」のところもあるため、
対応が物足りなく感じることもあるかもしれません。
でも、その裏には余計なトラブルを防ぐための配慮やルールがあることも。
まずは園の方針を丁寧に確認し、必要があれば建設的に相談する姿勢が大切です。
慰謝料は請求できる?ケース別に解説&現実的な対応策
わが子が怪我をさせられたとき、ふと頭をよぎるのが「これって慰謝料、請求できるのかな?」という疑問。
特に相手からの謝罪もなく、園の対応も曖昧だったりすると、“何か行動を起こさなきゃ”と焦ってしまう気持ち、よくわかります。
「謝罪だけじゃ足りない」と感じてしまうのも、決しておかしなことではありません。
むしろ、親としてわが子を守りたいという“当たり前の気持ち”だと思います。
ただ、感情に任せてすぐに動くと、あとで心がすり減ってしまうことも。
私も当時、「慰謝料ってどういうときに請求できるんだろう…」と深夜にスマホで検索ばかりしていました。
ここでは、慰謝料について現実的な視点で知っておきたいポイントを整理してお伝えします。
慰謝料請求が可能なケースとその基準
一般的に、子ども同士のトラブルで慰謝料を請求できるケースは、かなり限定的です。
以下のような場合は、慰謝料請求が認められる可能性があるとされています:
- 故意性が高く、明らかに暴力的な行為(繰り返し叩く、蹴る、など)があった
- 怪我の程度が重く、治療費や通院が発生した
- 保護者がその事実を知っていながら適切な対応を取らなかった
つまり、“子どもがつい叩いてしまった”程度のトラブルでは、基本的に慰謝料の対象にはならないのが現実です。
私も、娘の頬にアザが残っていたのを見て「これって慰謝料請求できるのかな」と思ったのですが、
調べるうちに「まずは園にきちんと対応してもらうことのほうが先決かも」と気持ちが切り替わりました。
請求に必要な証拠と流れの概要
それでももし、慰謝料を視野に入れるほどのトラブルに発展した場合は、
客観的な証拠と、冷静な手順が必要になります。
たとえば、
- 怪我の写真(経過も含めて)
- 医師の診断書や通院記録
- 保育園とのやり取りの記録(連絡帳・メール・口頭メモ)
が主な証拠になります。
私自身はそこまで進むことはありませんでしたが、
記録をこまめに残しておいたことで、後から気持ちを整理する助けになりました。
記録しておくことで、たとえ慰謝料請求をしなくても、園や相手側と話すときの根拠になります。
相談すべき相手(自治体・弁護士・第三者機関)
本格的に対応を考える場合は、一人で悩まず、第三者に相談するのがおすすめです。
たとえば、
- 市区町村の子育て支援課・保育指導課:園の対応に疑問があるとき
- 法テラス:無料で弁護士相談を受けられる
- 保育所の運営母体(法人・市役所):園と直接話しにくいとき
実際、私は一度「これ以上ひどくなるようなら相談しよう」と思って、法テラスの相談窓口を調べたことがあります。
結果的にはそこまでいかずに済みましたが、“相談先がある”というだけで、ずいぶん心が軽くなりました。
今後の園生活を穏やかに続けるために
今回のような出来事があると、「これから保育園に通わせ続けて大丈夫かな…」と不安になりますよね。
でも、子どもの園生活はまだまだ続きます。
親としてできることは、必要以上にこじらせない工夫と、気持ちの整理をしていくことだと私は感じました。
関係をこじらせない工夫と配慮
怪我やトラブルの後、どうしても相手の保護者や園の先生に対して「ちゃんと対応してくれているの?」という疑念を持ってしまいがちです。
でも、そこで感情のままにぶつかってしまうと、その後の人間関係がギクシャクしてしまうことも。
私は正直、相手の保護者の方の顔を思い出すたびにモヤっとしていました。
でも、あえてクラスの行事のときにこちらから「うちの子もお友だちとよくぶつかっちゃって…」と話しかけてみたら、
「実はうちも気になっていて…」と謝ってくれたんです。
そこから少しずつ関係もやわらぎ、「お互いさま」と思える気持ちに変わっていきました。
感情的になりすぎないための心構え
親として子どもを守りたいという気持ちは、とても自然で大切なもの。
でも、感情が先走ってしまうと、本来味方であるはずの先生や園に対しても壁を作ってしまうことがあります。
私自身も、最初は「なんでちゃんと見てくれてなかったの?」と疑う気持ちでいっぱいでしたが、先生と何度か冷静に話をしていく中で、現場の大変さや、子どもたち全員に目を配る難しさにも気づくようになりました。
今では、何かあったときは「一緒に考えていきたいです」と相談するスタンスで向き合うようにしています。
加害側になった場合の誠実な対応について
今回は「被害側」としてのお話をしてきましたが、
反対に自分の子が怪我をさせてしまう立場になることも、決して珍しくはありません。
もしそうなったときには、誠実な対応を心がけることが、信頼回復の第一歩になります。
実は、別のタイミングでうちの子がついお友だちを叩いてしまったことがありました。
そのときは、園を通じて相手の親御さんにきちんと謝意を伝えていただき、
後日、顔を合わせたときに「ご心配をおかけしました」とひと声かけただけでも、関係は穏やかに保てました。
「お互いさまだからこそ、誠意が伝わる行動が大事」——それを身をもって実感しました。
まとめ:大切なのは「子どもを守る冷静な行動」
わが子が怪我をさせられたとき、親として心がざわつくのは当然のこと。
怒りや不安、戸惑いの気持ちを抱えながら、それでもどうすれば子どもを守れるのかを考えて行動する——
それこそが、親にできる最善の一歩だと私は感じました。
今回の記事では、以下のようなことをお伝えしました。
- 謝罪がないときは、まず園の方針と状況確認から
- 怪我の状態ややりとりの記録は、後々の安心材料に
- 慰謝料請求はハードルが高いが、冷静な準備と相談先を知っておくことは大切
- 園生活を続けるために、感情的な対立を避けて関係を整える工夫も必要
- いつか加害側になることもあるという視点を持つと、心がやわらぐ
どの選択が正解なのかは、家庭や状況によって違います。
でも、「子どもを大切に思う気持ち」さえブレなければ、きっと大丈夫。
この記事が、悩んでいたあなたの心に、少しでも安心とヒントを届けられていたらうれしいです🍀
執筆者:佐藤 まな(保育園ママ歴5年/会社員)
3歳の娘を育てながら、都内で時短勤務中のワーキングママ。
保育園での子ども同士のトラブルや、園とのやりとりに悩んだ実体験をもとに、
「同じように戸惑っているママの不安を少しでも軽くしたい」という思いでこの記事を執筆しました。
日々の経験や調べたことを、やさしくわかりやすくお届けするのがモットーです。
「自分のことだと思える」「読んでよかった」と思える情報を、これからも発信していきます。