子どもが保育園で怪我をして帰ってきたのに、先生からの謝罪がまったくなかった…。そんな出来事に、戸惑ったことはありませんか?
「私が気にしすぎなのかな?」「これって、よくあること?」と心の中でモヤモヤしながらも、
園との関係を気にして言い出せず、悩んでしまうママも少なくありません。
実は、私自身も以前、娘が保育園で転んで顔に擦り傷をつくったとき、
先生からは淡々と説明があるだけで、「申し訳ありません」の一言もありませんでした。
心配な気持ちや違和感を抱えても、「クレーマーと思われたらどうしよう」と、
気持ちを整理できずにいたあのときの自分に、いまならこう伝えたいんです。
この記事では、
- 保育園で“謝罪がない”理由とその背景
- モヤモヤした気持ちはおかしくないこと
- 感情的にならずに気持ちを伝えるコツ
- 相談先や、納得できないときの選択肢
を、経験談や具体例を交えながら、わかりやすくお伝えします。
子どものために、冷静に、でもしっかり想いを伝えたい。
そんなママたちの心に寄り添いながら、一緒に考えていきましょう。
保育園で謝罪がないのはよくあること?【まず知りたい疑問に答える】
「先生が謝ってくれなかった…」という出来事に、戸惑いと悲しさを感じるのは当然のこと。
でも実は、保育士さんたちが“あえて謝らない”というケースは、決して珍しいことではないんです。
その背景を知ることで、少しだけ気持ちが整理できるかもしれません。
なぜ保育士は謝らないの?3つの理由(組織/リスク/判断)
保育士さんが謝罪を控える背景には、いくつかの理由があります。決して「反省していない」とか「悪気がない」というわけではなく、保育の現場ならではの事情が関係していることも多いんですよ。
- 園の方針として「すぐに謝罪しない」ルールがある
園によっては、「安易に謝ることで責任を認めたと受け取られないように」という方針を取っている場合があります。特に法人運営や私立の園では、組織としての対応が求められるため、現場の先生が個人判断で謝罪することを避けていることも。 - 法的リスクを避けるために言葉を選んでいる
謝罪の言葉ひとつが、万が一のトラブルや訴訟時に「非を認めた証拠」と受け取られることもあるため、
慎重にならざるを得ないのが現実です。 - 現場判断で「重大ではない」と認識されている
保育の現場では、子ども同士のちょっとした接触や転倒は日常茶飯事。
そのため「軽い擦り傷程度なら説明のみで十分」と考えている場合もあります。
どれも保育士個人の性格というよりは、園全体としての対応方針が影響していることが多いんですね。
謝罪がないケース、他の園でも実際にあるの?
「うちだけなのかな…?」と不安になるかもしれませんが、園での怪我に対して“説明のみ”という対応はよくあります。
実際、筆者の周りのママ友たちからも「転んで鼻を打ったのに“ちょっとぶつけちゃって”だけで終わった」とか、「おでこに青あざがあったのに報告だけで謝罪はなかった」という声をよく聞きます。
もちろん、対応の仕方には園ごとの差がありますが、「謝罪がなかった=非常識」とは言い切れないのが現状です。
だからといって、親としてモヤモヤを抱えるのは自然なこと。
次のセクションでは、その気持ちの揺れや不安について一緒に見ていきましょうね。
とはいえ、頭で理解できても気持ちが追いつかないこともありますよね。
そんなときこそ、自分の気持ちにしっかり寄り添うことが大切です。
親としてのモヤモヤ…それっておかしくないよ
「怪我のこと、ちゃんと伝えてほしかったな…」
そんなふうに感じるのは、親としてとても自然な感情です。
でもその一方で、「こんなことで気にするなんて、私だけ?」と自分を責めてしまうママも多いんですよね。
ここでは、同じような気持ちを抱えた方へのメッセージと、実際にあったエピソードをご紹介します。
「神経質って思われてる?」と感じてしまう人へ
園との関係をこじらせたくなくて、我慢したり気持ちを飲み込んでしまう…。
そんなママの気持ち、よくわかります。
でも、「子どもが安全に過ごせているか知りたい」というのは、誰にとっても大切な想い。
保育士さんがどういう理由で謝罪を控えていたとしても、
親として不安に感じたり、確認したくなるのはごく自然なことなんです。
“モヤモヤを伝える=クレーム”ではありません。
「子どもが無事でよかったけど、ちょっと心配でした」
そんなふうに伝えるだけでも、あなたの気持ちはちゃんと届きます。
実際に同じ経験をした保護者の声(2つの事例紹介)
ここでは、実際に園での怪我や対応にモヤモヤしたママたちの声を2つご紹介します。
【事例①】話を聞いてもらえただけで気持ちが落ち着いた(Mさん/3歳女の子のママ)
「娘のひじに擦り傷ができていて、説明はあったけど謝罪はなかったんです。
思いきって“どういう状況だったのか少し詳しく知りたいです”って伝えたら、
先生が丁寧に状況を教えてくれて、それだけで気持ちが軽くなりました。」
【事例②】最初は我慢してたけど、連絡帳でやんわり伝えてスッキリ(Kさん/4歳男の子のママ)
「転んでできた青あざについて何も触れられなかったので、
“○○くん、大丈夫そうだけど転んだと聞いて心配しています”と連絡帳に書いたら、
次の日には“説明が足りずすみませんでした”と丁寧に返事が。
直接言う勇気はなかったけど、伝えてよかったなって思います。」
どちらのママも、“気にしすぎかな”と思いながらも、勇気を出して一歩踏み出したことで、
気持ちが少しラクになったそうです。
あなたの想いも、きっと伝わります。
次のセクションでは、冷静に、でも自分の気持ちをきちんと伝える方法についてご紹介しますね。
感情的にならずに伝えるには?冷静に伝える工夫
どんなに優しいママでも、大切な我が子が怪我をして、園からの言葉に納得できなかったら、気持ちがざわつくのは当然です。
でもその想いをそのままぶつけるのではなく、冷静に、やさしく、でもしっかり伝えることができたら、お互いにとっていい関係が築けます。
ここでは、そのための心の整理法や、連絡帳・面談で使える実例をご紹介します。
気持ちの整理法(紙に書く/家族に話すなど)
まずは、自分の気持ちを落ち着けることが大切です。
- 心の中のモヤモヤをノートに書き出してみる
- 家族や信頼できるママ友に話してみる
- 「自分が本当に伝えたいことは何か?」を整理する
感情が高ぶっているときに伝えてしまうと、相手に「責められている」と感じさせてしまうこともあります。
「子どもを守りたい」という気持ちをベースに、穏やかな気持ちで臨めるようにしておきましょう。
伝えるベストなタイミングとは?(朝?お迎え?面談?)
話をするタイミングも、とても大切です。
おすすめのタイミングは、次の3つです。
- 朝の登園時:時間が短くバタつきがちなので、簡単に「ちょっと気になることがありまして…」と切り出す程度に。
- お迎え時:一日の様子が見えたあとで、先生も少し落ち着いて話せるタイミングです。
- 個人面談や連絡帳での相談:時間をとってもらいやすく、冷静に話せる方法です。
直接話すのが難しいときは、連絡帳に書くのも立派な手段。
次はその“書き方・伝え方”のコツをご紹介します。
連絡帳や面談で使える言い方・例文(3〜5パターン)
「こんなふうに言えば伝わるかも」と思えるような例文を、いくつかご紹介します。
- 「昨日、○○に擦り傷があったので、どのような状況だったのか気になりまして…」
- 「大きな怪我ではなさそうで安心しましたが、経緯だけ少し教えていただけるとありがたいです」
- 「気にしすぎかもしれませんが、ちょっと気になったので連絡させていただきました」
- 「こちらの受け取り方次第かもしれませんが、少しだけ気になる点がありまして…」
- 「○○くんのことで気になることがあったので、お時間あるときにお話を聞かせてください」
やわらかい言葉+相手への配慮を添えることで、「クレーム」ではなく「相談」として受け取ってもらいやすくなります。
あなたが伝えるのは、クレームではなく「大切な確認」です。
その姿勢は、園の先生たちにもきっと伝わるはずです。
避けた方がよいNGな言い回しや態度もフォロー
最後に、伝える際に避けたい言い回しや態度も確認しておきましょう。
- 「なんで謝らないんですか?」といった強い口調
- 「他の保護者にも聞いてみます」と園を追い詰める発言
- 一方的に長文で感情をぶつけるメッセージ
もちろん気持ちが高ぶってしまうこともありますが、
“園と協力して子どもを見守る”という視点を忘れずにいられたら、先生たちも誠実に応えてくれるはずです。
次のセクションでは、それでも納得できないときの具体的な相談先や選択肢についてご紹介します。
どうしても納得できないときの選択肢
冷静に気持ちを伝えてみても、「なんだかスッキリしない」「話をはぐらかされてしまった」と感じることもあります。
そんなときは、一人で抱え込まず、他の方法を考えることも大切です。
ここでは、園内での相談先や自治体の窓口、必要であれば転園に向けてできる準備についてもお伝えします。
担任ではなく園長・主任に相談するタイミング
まず考えたいのは、「誰に相談するか」です。
担任の先生に話しても改善が見られない場合や、対応に一貫性がないと感じるときは、園長先生や主任の先生に相談してみましょう。
おすすめなのは、次のようなタイミングです。
- 連絡帳で「改めてご相談したいことがありまして」と記載し、面談の機会をお願いする
- お迎え時に「少しだけお話できる時間ありますか?」とやんわり切り出す
「モヤモヤした気持ちを整理したいだけなんです」というトーンで話すことで、相手も構えずに耳を傾けてくれることが多いですよ。
記録を残すことの大切さ(日時・状況・対応メモ)
話し合いをする前後で、起きた出来事ややり取りを記録しておくことも大事な準備です。
- 怪我やトラブルがあった日付・時間
- どんな様子だったか、どんな説明があったか
- 自分が感じたこと、伝えた内容
これらを書き留めておくことで、感情だけに左右されず、事実に基づいた相談ができます。
また、後から第三者に相談する際にもスムーズです。
市区町村の相談窓口(こども家庭課など)の活用方法
「園内での相談では解決できなかった」「第三者の意見がほしい」と感じたら、お住まいの自治体にある“子ども家庭課”や“保育担当窓口”に相談してみましょう。
たとえば、以下のようなサポートが受けられます。
- 保護者と園の間に入ってアドバイスしてくれる
- 園に対して改善を促すような指導が入ることもある
- 今後どうすればよいか、一緒に整理してくれる
「通報」ではなく「相談」として話せば、対応も丁寧です。
一人で抱え込まず、頼っていい場所があることを覚えておいてくださいね。
転園を考える前にやるべきこと/準備しておくべきこと
どうしても気持ちが整理できず、「もう別の園を探したほうがいいのかな…」と考えることもあります。
そんなときは、すぐに転園を決めるのではなく、以下のステップを踏んでからでも遅くはありません。
- 自治体の保育課に「空き状況」や「申請の流れ」を確認
- 気になる園の見学を予約(印象や雰囲気を確認)
- 今の園のメリット・デメリットを自分なりに整理する
転園には家庭の準備も必要ですし、お子さん自身の気持ちや環境の変化にも配慮が必要です。
「子どもを守るために最善の選択をしたい」という想いが、何よりも大切ですから、焦らずに一歩ずつ考えていきましょう。
最後に、これまでの内容を振り返りながら、親として“今すぐできること”をまとめていきますね。
まとめ|子どもを守るために親としてできること
子どもが怪我をして帰ってきたとき、保育園からの謝罪がなかったら…
心がざわついたり、どう受け止めたらいいのか悩んでしまうのは当然のことです。
でも、モヤモヤを感じること自体が「親としての思いやり」であり、
決してわがままでも、クレーマーでもありません。
今回の記事でお伝えしたポイントを、最後にもう一度まとめます。
- 保育士が謝らないのは、園の方針や法的な事情があることも
- モヤモヤを抱えるのは自然なことで、おかしなことではない
- 冷静に気持ちを伝えるには、気持ちの整理とタイミングが大切
- やさしく伝える言い回しを使えば、きちんと想いは届く
- 納得できないときは、園長・自治体窓口・転園といった選択肢もある
そして、何よりも大切なのは――
お母さん自身が「私はこれでよかった」と納得できること。
その安心感は、きっとお子さんにも伝わっていきます。
気になることは、気にしていい。
あなたの想いは、ちゃんと意味のあるものです。
一歩ずつ、できるところから。
今日からできることを、無理のないペースで始めてみてくださいね。
まずは今日、感じたことを連絡帳に書いてみませんか?
小さな一歩が、大きな安心につながりますよ。