毎日、暑くてホントにイヤになってしまう…なんて思っている人は多いのではないでしょうか?(私もです)
こんな暑さの中、室内で猫を飼っている人は「猫に留守番させて外出する時、熱中症が心配。何か対策はないかな?出来ればエアコンなしで…」と頭を悩ませているのではないでしょうか?
留守中にエアコンをつけっぱなしということに不安を感じる人は意外と多いものです。
そこで今回は、エアコンなしでも夏を乗り切れるのか?乗り切る方法は?について書かせていただきます。あくまでも一例ですので、例えば猫が熱中症になってしまうような気温だった場合などは上手にエアコンを使っていただけたらと思っています。
猫の熱中症!気温や湿度はどれくらいだと危険?快適な環境を整えるには?
あなたは猫にとって快適な気温や湿度って知っていますか?
成猫の場合、気温は20~28℃、湿度は50~60%とされています(子猫の場合は温度はもう少し高めでも大丈夫なようですが、それでも30℃までが快適温度とされています)。
ちなみに人間は、気温25~28℃、湿度55~65%(夏期)、犬は、気温18~22℃、湿度40~60%です。
生き物ってそれぞれに快適温度、快適湿度が違うんですね。
話しを戻します。
猫にとっての快適環境が分かったところで、室内をこの環境に整えるにはどうすればいいのでしょうか?
窓を開けっぱなしにしてもこの環境は整いませんよね?(外が暑すぎるから入ってくる風も熱風ですしね)しかもそんなことしたらあなたは外出できません。防犯の観点からすれば窓開けは難しいですよね。
では窓を開けず、エアコンもつけず、この環境にする方法なんてあるのでしょうか?とあなたは思うかもしれません。
そりゃそうです。実際、私の家のエアコンは定期的にお掃除モードに入ってしまい、エアコンが一旦停止します。中の掃除が終わると再び運転再開してくれるのですが、このお掃除モードになった瞬間、一気に室温は(あくまでも体感ですが)上がります。「早くお掃除終われ~」と叫びたくなるくらいです。
つまり、閉めきりでエアコンなしの室温は全然快適からほど遠いものということになります。
ところが、ちょっとした工夫で猫にとって快適な環境になることもあるのです。それをご紹介します。
遮光カーテンを付ける
窓は遮光カーテンを付け日差しが入るのを抑えます。これでいくら室内温度の上昇を抑えられます(可能なら外にすだれを掛ける。窓から15~20cm離した距離に掛けると効果的)。
窓を少し開け、脱走防止をつける
窓を少し開け、脱走防止(窓用ロックを上下に付けるなど)を取り付け、防犯面も考えて人が入れないくらい(3~5cmくらい)の幅で開けます。
窓を開ける際は必ず対角線側の窓も同じようにしてください。風が流れて1ヶ所だけ開けるより涼しくなります。
ドアを開けっぱなしにする
入ってはいけない場所にだけ戸締りをして、あとはすべてドアを開けっぱなしにする。
風呂場やトイレのドアを開けておく
お風呂場やトイレはドアを開けておくと涼しくなりやすい場所なので、解放しておくと猫が涼を求めて避難できる場所になります(この時、浴槽のお湯は必ず落としておき、トイレも必ずフタを閉めておきます)。
押し入れやクローゼットを開けておく
押し入れやクローゼットも涼しいので少し開けておいてあげるといいでしょう。
冷却シートの活用
市販の冷却シート(ジェルタイプは中身が飛び出すことがあるのでNG!)やアルミプレートも乗ればひんやりして体温を下げてくれますが、実は家にある厚めの金属製鍋やフライパンも冷たいので代用できるんです。もう使わなくなったものがあれば猫用にしてみてはいかがですか?
そして、その環境で一度あなたも室内温度がどれくらいになるのかを確認してみてください。もし、30℃近くまで上がるのであればやはりエアコンを使うことも考えた方がいいと思います(その場合、冷房ではなく除湿で使用してください)。
必ずあなた自身が確認して「この環境なら大丈夫だろう」となる環境を見つけてくださいね。
そして、お留守番をしてくれていた猫を帰宅後は思いっきりかまってあげてください。ひとりぽっちで寂しかったけど飼い主さんが帰って来たらこうして遊んでくれるのか!と分かれば、猫も安心します。
快適な環境を整える最後はあなたからの愛情注入ですよ♪
猫の熱中症対策、飲み物はどうすればいい?
環境が整ったら、次は水分補給についてです。
猫は腎臓がとても弱いので、水分を摂ることはとても重要です。出来ればミネラルウォーターより浄水した水道水の方が猫には適しています。
本来猫は、新鮮な水を好みますが留守番の時には容器でいいのでたっぷりと水を用意しておいてください。
新鮮な水を求めて水道から滴る水を舐めたりしていることを見たことがありませんか?猫は流れる水が好きなようです。なので、ペット用の循環式給水器なども市販されているので家にあると便利かもしれませんね。ただし、カビや汚れが付きやすいのでこまめに掃除をしてあげてくださいね。
猫は体温調整を口や鼻からの呼吸で行ないます。給水器ではなく普通に水を用意する際、水がぬるくならないように少し氷を入れておいてあげるのがいいでしょう。水は室内の涼しいところ(例えば玄関やお風呂場など)に置いておくとぬるくなりにくく猫にとっても涼しい場所で水分補給が出来るので置き場にも一工夫してくださいね。
しかし、室内環境も水もちゃんと用意してもやはり熱中症になってしまう場合もあります。
あなたが帰宅した時、いつもより元気がなかったり、歩き方がフラフラしていたりと普段と違う様子の場合は熱中症になってしまっている可能性があります。猫は人間のように汗で体温調節が出来ませんから、熱が体内にこもってしまうと熱中症になってしまう可能性があるのです。
体を触ってみて、明らかに普段と違う熱さだった場合には濡れタオルで体をくるみ、扇風機やうちわなどで風を送り気化熱を利用して体温を下げてあげてください。体温がある程度下がった時点で必ず受診してくださいね。この方法で熱を下げるのは一時しのぎです。熱はまだ体内にこもっている可能性もあり再び上昇する可能性がありますのでしっかりと受診してください。
快適環境は一工夫で作れるのかもしれませんね
私たちはいつの間にか「エアコン」を使うことが当たり前になっていて、「もしエアコンがなかったら」なんてことを考えなくなっている気がします。
例えば自宅にエアコンがなくても外に行き、コンビニなんて入ってしまえば快適ですし、どこかしらに“涼”はありますからね。
でも室内で飼っている猫ちゃんは、簡単に外へ“涼”を求めに行くことは出来ません。だからこそ飼い主であるあなたがちょっとした一工夫で猫にとっての快適環境を作り出してあげてほしいのです。