乾燥肌は、年齢問わず悩みの種ですよね。まして、幼児の場合は自分ではケアできませんから悪化することもしばしばではないでしょうか。
保湿が大事だということは分かっていても、保湿剤って種類もあるしどのタイプがいいのか分からないって思ったことはありませんか?
そこで今回は、幼児の乾燥肌に効果がある保湿剤はどんなタイプなのかをご紹介します。また、保湿を持続させる上手なスキンケアもご紹介したいと思います。
幼児の乾燥肌が悪化しやすいのには理由があった
幼児は体内の水分量が約80%(大人は約65%)なのに、皮膚の厚さは大人の半分。皮膚は薄いのに水分は多いので刺激にとても弱いんです。例えると、水を入れた風船を思い浮かべてください。たくさん水が入っている風船は少しの刺激でも割れてしまいますよね。
幼児の皮膚もこのパンパンに水の入った風船と同じような状態なんです。風船のように刺激ですぐに割れてしまうことはありませんが、それでも乾燥肌の幼児は本来体内に保持していなければいけない水分が、少しの刺激でも逃げてしまうんです。
さらに角質層も薄いため皮膚を守るために分泌される皮脂量も不安定になります。そのため外からの刺激も受けやすい状態になっているということです。皮脂は外からの刺激から肌を守るバリアの役割をするものなので、その皮脂量が不安定だと、少ない時に皮膚を守れなくなってしまうということです。
幼児の乾燥肌が悪化しやすい理由はこういうことだったんですね。
大事なのは保湿!!そして皮膚の状態にあったタイプを選ぶこと
では、幼児の乾燥肌を悪化から守るためにはどうすればいいのでしょうか。
そう聞かれて、あなたはきっと「保湿」と答えるでしょう。
正解です!!
水分が逃げてしまうなら、その水分を補ったり、逃げないようにフタをすれば乾燥肌を悪化から守れるということですよね。保湿剤には、水分を補うタイプと、水分を逃がさないように皮膚にフタをするタイプの2タイプあります。
まず、水分を補うタイプの保湿剤としては、“ヒルドイド”や“HPクリーム”があります。そして、水分を逃がさないようにするタイプの保湿剤としては、“プロペト”や“白色ワセリン”などがあります。
お子さんの肌の状態によって、どちらのタイプの保湿剤が適しているのかを見極めなくてはいけないのですが、不安になることはありませんよ。どちらも保湿剤なので肌が保湿されることには変わりがないのですから。
ただし、乾燥肌は水分不足の場合が多いため、水分を逃がさないようにするタイプの保湿剤を塗っていても改善されないと感じた時には、水分を補うタイプを使ってみるといいかもしれません。
お子さんの肌の状態が分からない場合には一度受診してみると、現状が分かるかもしれません。幼児の場合は小児科や皮膚科で診てもらえます。受診すると、出される保湿剤はおそらく“プロペト”か“ヒルドイド”(または両方の場合もあります)だと思いますので、出された保湿剤で今のお子さんの肌の状態が分かるというわけです。
保湿を持続させるコツってある?
お子さんの乾燥肌の状態が分かったら、次は保湿剤でスキンケアが始まりますよね。
でもお子さんって、「あ、今、乾燥してるから薬塗らなくちゃ!」なんてひとりで塗れませんよね。なのであなたがお子さんのスキンケアをすることになると思いますが、「できれば、長く保湿されていてほしい」と感じるのではないでしょうか。
肌が乾燥してしまうと、かゆみも出ますし、場合によっては掻きむしって出血なんてことにもなりますからね。そんな悪化したのを見ているのはとても辛いものです。そこで、保湿を持続させるタイミングを覚えておきましょう。
乾燥肌が少し落ち着くのは、やはりお風呂上がりです。外側から水分を肌へ当てたり、湯舟に沈んで身体全体を水分が包んでくれるのですから、肌表面はしっとりしていることが多いと思います。
さらにお風呂上がりは肌が清潔になっていますので、保湿剤が皮膚の内側まで浸透しやすくなっているんです。このしっとりしているうちに保湿をすれば、乾燥肌も少し落ち着くでしょう。
お風呂から上がったら、身体はさっとタオルで拭きます。この時、水分が多少残っている方が保湿剤は浸透しやすくなりますし、肌にもなじみやすいので完全に水分を拭き取らずに保湿を行なうことをオススメします。
保湿を持続させるコツは、「清潔な肌に保湿剤を塗る」「少し水分が残っている状態でその水分と保湿剤を混ぜて伸ばす」ことなんです。
保湿剤を塗る時に注意すべき点もあるんです
保湿剤を塗るタイミングが分かったところで、保湿剤を塗る時の注意点を少し書き足しておきますね。実は、保湿剤は状態によってタイプを変える必要もあるんです。
保湿剤として一番塗りやすいのは、クリームタイプ。これは、伸びも良く浸透力もあるので多く使われているタイプです。
他にもローションタイプは傷があるところには使用してはいけないということも覚えておいてほしいです。もうひとつ、軟膏タイプがありますが、こちらはどんな状態でも使用できますが、伸びが悪いので全身軟膏を塗るのは一苦労だと思います。
保湿はおそらく全身すると思いますが、軟膏だと手早く塗ることが難しく、冬場は湯冷めなどで風邪をひいてしまう可能性もあるので、先ほど書いた症状以外のところはクリームタイプを塗って、傷やジュクジュクしたところだけ軟膏を塗った方がいいと思います(私は、子供のスキンケアの際、悪化した箇所だけ先に軟膏を塗り、その後、全身にクリームを塗っていました。軟膏が保護してくれるのでクリームを塗っても問題ありませんから。でもできるだけその箇所はクリームタイプも塗らないように意識はしていましたよ)。
保湿の特徴や塗るタイミングなどをしっかり覚えて、お子さんの乾燥肌が少しでも改善されますよう願っています。
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