白色ワセリンは保湿剤としては有名な製品ですよね。市販で入手できるし価格もお手頃。子供から大人まで幅広く使える保湿ケアの救世主かもしれません。
でも、子供から大人まで…となると、「赤ちゃんにも使える?」という疑問が。結論からいいますと、 使えることは使えますがあまりオススメはしません。
その理由も説明していきますので、最後までお読みいただけると嬉しいです。赤ちゃんの夏の保湿ケアも合わせてご紹介しますので、是非参考にしてみてくださいね。
[赤ちゃんに白色ワセリンは使えるの?
赤ちゃんの保湿ケアに白色ワセリンは使えるのか、という疑問についてお答えします。
白色ワセリンには微量の不純物が残っています。なので、皮膚がまだまだ未熟な赤ちゃんは、この不純物に反応して、皮膚に赤みや発疹が出る場合があります。白色ワセリンが、“子供から大人まで使える保湿剤”といわれていることを考えると、やはり赤ちゃんには使用しない方がいいということになりますね。
もし赤ちゃんにワセリンを使用したいと思うならば、赤ちゃん用のワセリン がありますので、そちらをオススメします。
製品名からも分かりやすい〈ベビーワセリン〉です。こちらは、白色ワセリンをさらに精製して、より 不純物を少なくしたワセリン になります。
伸びも白色ワセリンよりいいので、塗りやすく肌にも優しいワセリンです。
赤ちゃんの保湿ケアには白色ワセリンよりベビーワセリン
赤ちゃんは、生後2ヶ月頃から皮脂分泌が低下します。それまではママからもらった女性ホルモンで皮脂分泌が正常におこなわれているのですが、その効果がちょうど切れてしまうのが生後2ヶ月くらいなんです。
皮脂は皮膚を乾燥から守ってくれる役割がありますので、その分泌が低下してしまうと乾燥が始まってしまう場合も多いでしょう。
乾燥がひどくなる前に保湿ケアを習慣にすることで、あなた自身も赤ちゃんへの保湿ケアを大変だと感じにくくなりますので、是非早いうちから習慣にしましょう。その際、保湿ケアの代表格でもある白色ワセリンを思い浮かべるかもしれませんが、赤ちゃんの間はベビーワセリンをオススメします。
白色ワセリンに比べると価格は高いですが、白色ワセリンで肌に炎症をおこさないためにも白色ワセリンは、幼児と呼ばれる2~3歳くらいからにした方がいいと思いますよ。
HPクリームもおすすめ
赤ちゃんの保湿ケアとして使われる製品は、他にHPクリームなどもあります。こちらは皮膚に潤いを与える効果がある保湿剤です。
皮膚表面にフタをして内側の水分を逃がさないタイプのベビーワセリンと使い分けてもいいかもしれませんね。
白色ワセリン〈ヨシダ〉とは?
一般的にドラッグストアなどで売っている白色ワセリンは、“日本薬局方”と書かれているものではないでしょうか。白色ワセリンは複数の製薬会社によって作られ、販売されていますが、医薬品としての規格基準をクリアしたものという意味で日本薬局方と書かれています。
私が数か所のドラッグストアを巡って見かけた製薬会社は〈健栄製薬〉で作られた白色ワセリンでした。
でも最近、インターネット上で〈ヨシダ製薬〉が作る白色ワセリン〈ヨシダ〉という言葉を目にするようになりました。「これってなんだろう?」と思って調べてみると、どうやら市販薬ではなく医療関係施設で使われているワセリンのようだということが分かりました。
ヨシダ製薬のサイトを見てみると、直接使用することもありますが、軟膏基剤として使用することが多いワセリンだということが分かりました。基本的には日本薬局方と書かれているものなので、市販の白色ワセリンと変わらないと思うのですが、市販では入手できないもののようです。
もしかしたら処方薬の軟膏の中には、この白色ワセリン〈ヨシダ〉が使われているのかもしれません
乾燥する季節はワセリンでもいいけど夏は?
ワセリンは皮脂の乾燥を防ぐタイプの保湿剤なので、乾燥する秋から冬にかけては効果を実感できると思います。でも夏のように乾燥していない季節の場合、肌の乾燥はどうなっているのでしょう?
夏でもワセリンを使ってベタつかないのでしょうか。
はい。夏でもワセリンは問題ありません。ただし、空気が乾燥する季節より、肌の乾燥が気にならない場合には、量を調整してみてください。
夏でも乾燥肌の場合には、肌の内側は乾燥していることもあります。肌の表面がしっとりしているからといって、保湿ケアをまったくしなくなるのはとても危険です。
なので、夏の間は水分を与えるタイプの保湿剤や化粧水(ベビーローション)などで内側の保湿を多めにつけることを意識し、最期の仕上げにその水分を逃さないようにワセリンをつけるイメージです。
この時のワセリンは冬より薄くても大丈夫でしょう。目安としては、 冬の使用量の2/3~1/2くらい。
赤ちゃんの肌に塗る時は、量が少ないと塗りにくいと感じることがあるかもしれませんので、あなたの手のひら全体によく広げて伸ばし、両手で赤ちゃんの肌を覆う感じでつけてください。“塗る”というより“つける”“置く”という表現の方が近いと思います。
保湿ケアは季節を問わず行なうことで効果が持続します。年齢にあった保湿ケアでお子さんを乾燥から守ってあげてくださいね。
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